こんにちは、「びじたまアカデミー」学長のびじたまです。☺️
前回は、
「なぜ社会人になると“考える力”が重要になるのか?」
「クリティカルシンキングとはどんな考え方なのか?」を、
大学生や新社会人のみなさんに向けてやさしくお伝えしました。(やさしく伝わりました??)
(参考:【おさえておきたい】社会人の基本スキル「クリティカルシンキング」―なぜ今、この“考える力”が求められているのか?)
今回はその続きとして、
クリティカルシンキングを支える
最初の基本姿勢、つまり
「なぜこれをするのか?」という “目的”を考える習慣
について深掘りします。
言われた通りにやってしまうと、「ただの作業」になってしまう😵
新社会人のうちは、
上司からの
「資料をまとめて」
「メール送信しておいて」
といった指示に追われることも多いかもしれません。
言われた通りに行動するだけでは、
仕事がどんどん「作業っぽく」なり、
「なんでこれをやるんだっけ?」という思いがわいてくることも。❓❓
そんなときには、
ほんの一呼吸置いて、
こう自分に問いかけてみてください。
「この仕事って、いったい何のためにやっているんだろう?」
この問いを立てることが、
仕事の意味を深く理解する第一歩になります。
たった一言の問いかけが、あなたを変える ― 小さな変化の例
例えば、
こんなシーンを想像してみてください。
上司から
「去年の売上データをまとめておいてください」
と言われたとします。
そのまま数字を表にして提出して終わり……ではなく、
- 「なぜ売上データをまとめるのか?」
- 「もしかして、新商品を考えるための参考にしたいのかな?」
- 「それなら、売上と一緒にキャンペーン内容やお客様の声も整理できたら役に立つかも!」
そんな気付きがあれば、
それをちょっと提案してみる。
「売上だけでなく、当時のキャンペーン内容やお客様の声も整理しておいた方が良いでしょうか?」
この一言で、
「ただ言われた通りにやる人」
から
「目的を考えて動く人」
へ、印象が大きく変わります。

今日のミニワーク:「なぜ?」を3回繰り返してみよう(+トヨタの5回方式)
あなたが最近やった
「アルバイト・学校の課題・日常の作業」など、
小さな作業をひとつ思い出してみてください。
そして、
その作業に対して
「なぜ?」 を 3回繰り返してみましょう。
目的の本質に近づく第一歩です。
例:
「スライドを印刷した」
→ なぜ?
→ 教員に頼まれたから
→ なぜ?
→ 授業中に配布したかったから
→ なぜ?
→ みんなに印刷して配ることで、
口頭説明だけでなく、
視覚情報を加えて、
より分かりやすく伝えたかったから
こうして「印刷する」という作業が、
「みんなに分かりやすく伝える大切なサポート」へと変化します。
さらに、
世界的に知られるトヨタでは、
問題の根本原因を見つけ出すために 「なぜ?」を5回繰り返す 方法が使われているそうです。
これは、
単なる表面的な理由にとどまらず、
本当に解決すべき「本質」を見極めるのに役立つ考え方ということです。
あなたも、
この「なぜを重ねる癖」を少しずつ身につけていくと、
思考の深さがどんどん増します。
学長の体験談:「なぜ?」を考えなかった新人時代の反省
私が新卒で総務係(人事業務も兼務)に配属されたときのこと。
ある日、上司にこう指示されました。
「労働条件通知書を作っておいて」
当時の私は、
「とにかく指示通りに作らなきゃ」と焦って、
ただ過去の資料を真似て作成していました。
でも、今ではこの書類が、
労働基準法で定められている重要な書類であり、
会社と社員のトラブル予防に欠かせない契約書類であることを理解しています。
「目的を知らずにやる」のか、
「目的を理解して行動する」のか。
この違いが、
新人とプロの大きな差になるのです。
まとめ:「目的を考える」というクセが、あなたを成長させる
- 「なんでやっているのか?」
を問いかけるだけで、
仕事に意味が生まれます。 - その「意味」が見えれば、
工夫や提案ができるようになり、
信頼される人に近づきます。 - 「なぜ?」を3回、
トヨタ流では5回。
問いが深まるほど、
見えてくる世界も広がります。
この習慣こそが、
クリティカルシンキングの第一歩です。
次回予告:思考のクセに気づこう!
次回は、
クリティカルシンキングの第2ステップ、
「思考の癖があることを前提に考える」
についてお話しします。
自分の考えを疑う力を身につけるだけで、
視野はぐっと広がります
どうぞお楽しみに!
