
こんにちは。
びじたまアカデミー学長のbochanです🙂
これまでの章で、少しずつ「働く世界のルール」を整えてきました。
第1章では契約の基本、第2章では労働時間、第3章では給料や控除の仕組み。
そして今日からは、いよいよ第4章:社会保険に入ります。
社会人1年目の読者がよく口にするのが、
【「聞いたことはあるけど、実はほとんど分かっていない…」】
という本音です。
大丈夫。社会保険は、"難しい言葉のせいで"難しく見えているだけ。
1つずつイメージで理解すれば、実はとてもシンプルな仕組みです。
ここから一緒に、肩の力を抜いて進めていきましょう。
そもそも「社会保険」って何?
初めて給与明細を見たとき、
【"あれ?手取りが想像より少ない…"】
と感じた経験はありませんか?
健康保険、厚生年金、雇用保険…。
名前だけは知っているものの、税金との違いも曖昧なまま。
その状態で働き続けると、なんとなくモヤモヤが残ります。
でも安心してください。
社会保険が分からなくて戸惑うのは、あなただけではありません。
むしろ全員が同じ場所でつまずきます。
今日はそのモヤモヤをスッキリさせるために、
【"小学生でもイメージできるレベル"】までやさしく分解していきます。
社会保険は「国に取られるお金」ではなく、生活を守る安心セット
給与明細に並ぶ控除の数字を見ると、
「なんかいっぱい引かれてる…」という気持ちになりますよね。
でも社会保険は、あなたを支えるための仕組みです。
国や会社があなたから"お金を取っている"のではなく、
あなたの生活を守る"安心パック"として存在しています。
例えば、こんなタイミングで力を発揮します。
- 風邪やケガで病院に行ったとき
- 仕事を辞めて次を探す期間
- 老後への不安を感じたとき
- 仕事中や通勤中にケガをしたとき
こうした“弱りやすい瞬間”に、社会保険はあなたを支えるクッションになります。
さらに将来、40歳になるともう1つ。
介護保険という仕組みが追加されます。
今は
- 今理解するべき保険(健康・年金・雇用・労災)
- 将来知ればいい保険(介護保険)
この2つに分けて考えれば大丈夫です。
5つの保険を“役割”で整理する
ここからが今日のメインです。
社会保険の中身は、大きく次の5つ。
【健康】・【年金】・【雇用】・【労災】・【介護】
それぞれ「どんな場面で使うのか」で覚えると、一瞬で理解できます。
健康保険|病気・ケガの治療費を抑える仕組み
もし健康保険がなかったら、
風邪の診察も【全額自己負担】です。
例:治療費5,000円 → 5,000円そのまま支払い。
健康保険がある世界では、
【自己負担は3割だけ】になります。
例:治療費5,000円 → 自分が払うのは1,500円。
骨折や手術など高額な治療ほど、その効果は絶大です。
【健康保険の役割】
- 病院に行きやすくする
- 急な出費で生活が崩れないようにする
厚生年金|老後だけでなく、働けなくなった時期も支える
「年金=老後のお金」
このイメージは間違っていませんが、半分だけです。
厚生年金には、実はこんな役割もあります。
- 病気や事故で働けなくなったときの【障害年金】
- 万が一のとき家族を支える【遺族年金】
つまり厚生年金は、
"人生まるごとを支える長期保険"というイメージが近いです。
そして保険料の半分は会社が負担。
あなたと会社の"共同出資"で未来を守っています。
雇用保険|仕事の“谷”を支える仕組み
もし急に会社を辞めることになったら。
次の仕事が見つかるまでの生活費は不安になりますよね。
そこで役に立つのが【雇用保険】です。
- 働けない期間の生活費を一部カバー(失業手当)
- 職業訓練や講座の費用補助
雇用保険は、あなたの"働き続けたい"を応援してくれる保険です。
労災保険|仕事や通勤中のケガを守る
労災はとにかく分かりやすい保険です。
- 出勤中に転倒してケガ
- 作業中に指を切ってしまった
こうした"仕事・通勤が原因のケガ"で使えます。
特徴は【治療費が原則0円】という点。そしてもう1つ。
【労災保険の保険料は会社が100%負担】
"仕事上のリスクは会社も一緒に背負う"という姿勢が反映されています。
介護保険|40歳以降、家族と自分の介護費用を支える
社会人1年目の今はピンとこないかもしれませんが、40歳になると始まる保険です。
- 親の介護が必要になったとき
- 自分が将来介護サービスを使うとき
【デイサービス・訪問介護・施設利用】などの費用を抑えてくれます。
今は「将来こういう保険も追加される」と知っておくだけで十分です。
5つの保険が給与天引きされる理由
支払いの仕組みは次の通りです。
【あなた+会社で負担】
- 健康保険
- 厚生年金
- 雇用保険
- 介護保険(40歳〜)
【会社が全額負担】
- 労災保険
これらを毎月バラバラに払うのは大変なので、
【給与からまとめて引く】形になっています。
「勝手に引かれている」ではなく、
"一緒に備えている"と考えると見え方が変わります。
▼ 実際に抱きやすい “3つの勘違い”
① 手取りが減る=損をしているという勘違い
多くの人が最初に思うのがこれです。
【「社会保険なかったら、もっと手取り多いのに」】
でも社会保険料は “未来の出費の前払い”。
あなたが困りやすい4つの場面を支えています。
- 病気
- ケガ
- 転職
- 老後
“損”ではなく、
【未来の自分を助ける積み立て】
という理解が正しいです。
② 社会保険は“払うだけでメリットがない”という勘違い
これもよくある思い込みです。
社会保険は使う場面が限られるため、
【払っている実感がない=無駄】
と感じやすいのが理由です。
ですが実際には、
- 病院で3割負担になる
- 失業手当で生活を支えられる
など、“必要な瞬間に突然味方になる仕組み”です。
【メリットが見えづらいだけで、確実にあなたを守っています。】
③ 40歳から急に介護保険が増える…という勘違い
給与明細に突然“介護保険料”が登場すると、
「また新しいお金取られるの…?」と驚きます。
でもこれは“新しい負担”ではなく、
家族や自分の介護が必要になったときの準備。
- 親の介護
- 自分たちの将来
こうした場面で確実に役立ちます。
【40歳になると始まる“生活の保険”】
として知っておくだけで十分です。
明日からできる社会保険との付き合い方
ここまでで、社会保険の“全体像”がつかめてきたと思います。
ここからは、必要に応じて次のステップへ進みましょう。
・健康保険だけをもっと詳しく
・年金だけをもう少し深く
・雇用保険・労災保険の実例
といった形で、
1つずつゆっくり深掘りしていけば大丈夫です。
「なんとなく怖い」から
【「ああ、こういう仕組みだったのか」】へ。
その安心を、これからも一緒に積み上げていきましょう🙂
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