こんにちは。
「びじたまアカデミー」学長のbochanです。
前回は、ミスの後に「隠さない・早く伝える・改善する」という動きができる人ほど、上司から信頼されると学びました。
それに続く今回のテーマは、
“そもそも成長の手応えがつかめる人は何が違うのか”
です。
社会人1年目は、毎日が新しい仕事の連続。
気づくと週が終わり、「何が上達したのか分からない…」と感じる時期が続きます。
そんな中で、成長が速い人ほど必ずやっている“ある習慣”があります。
それが――
振り返り（＝毎週の経験を整理すること） です。
この記事では、
・なぜ振り返りが信頼につながるのか
・上司が見ているポイント
・今日から使える“3分振り返り術”
を、徹底的に分かりやすく解説します。
🟦 導入：成長の手応えがないのは“あなたのせいではない”
社会人1年目の多くが、同じ悩みを抱えます。
😟 新人くん
「頑張ってるのに、成長してる気がしない…」
💬 学長
「それは“経験が流れている”だけ。能力の問題ではありません」
自分の行動を整理する時間がないと、
・何ができるようになったか
・どこでつまずいたか
・次に何をすべきか
が分からなくなり、成長が“見えない”状態になります。
振り返りは、この“流れっぱなし”を防ぐための最強ツール。
続けるだけで仕事の不安が減り、成長が見える形になります。
🟧 本質：上司の本音ー「振り返りができる人は、仕事の質が安定する」
上司は、新人が毎週どんな行動を積み重ねているかを見ています。
その中でも特に信頼を持てるのは、
経験を整理し、次の行動につなげられる新人 です。
ここから、難しく感じやすい言葉を“新人向けに噛み砕いて”説明します。
① 社会人基礎力（働くうえでの“土台の力”）
😟 新人くん
「社会人基礎力って…なんか難しそう…」
💬 学長
「ざっくり言うと、どんな職場でも必要な共通スキルのことだよ」
経済産業省は、働く上で大事な力として次の３つを示しています。
● 主体性（＝自分から一歩動ける力）
単に「やります！」ではなく、
“気づいて動ける”人のこと。
例：
・「先に資料まとめておきました」
・「次の段取りはこうしておきましょうか？」
● 課題発見力（＝問題に気づく力）
😟 新人くん
「問題に気づくってどういうこと？」
💬 学長
「“何がつまずいた原因か”に気づける力のことだよ」
例：
・ミスの原因は確認不足？
・時間がかかった理由は段取り？
・連絡が遅れたのは報告タイミング？
● 計画力（＝段取りを考える力）
例：
・「9時〜9時半はメール整理」
・「午前中に資料のたたきを作る」
・「今日はこの3つを終える」
② メタ認知（＝自分を客観的に見る力）
😟 新人くん
「メタ認知って初めて聞いた…」
💬 学長
「簡単に言うと、自分のクセや弱点に気づける力だよ」
例：
・焦るとミスが増える
・説明が長くなる
・集中が切れる時間帯がある
この“気づき”は、振り返りを続けることで、さらに深まり・精度が高まっていきます。
③ 成長の方向がぶれなくなる
振り返りを行うことで、「来週はここを改善しよう」と次の一手がはっきりするため、努力の方向性がぶれません。
🟥 行動の違いフレーム
振り返らない人 vs 振り返る人
| 観点 | 振り返らない人 | 振り返る人 |
|---|---|---|
| 一週間の終わり | 何ができたか曖昧 | 学びが整理されている |
| ミスの扱い | 原因が曖昧なまま | 再発防止が明確 |
| 仕事の質 | 波がある | 少しずつ安定する |
| 上司の印象 | 頑張っているけど惜しい | 任せても安心（推測） |
🟩 具体例：3分の違いで評価が変わる
新人Aさんは真面目でしたが、
振り返りをしないため同じミスが続きました。
一方、新人Bさんは、週末に3分だけ次のメモを残していました。
【Bさんの振り返りメモ】
・できたこと：提出期限を守れた
・課題：誤字チェックが甘かった
・来週の行動：提出前に“声に出して読む”を追加
この3分のおかげで行動が少しずつ改善され、
2か月後には「成長が速い」と評価されました。
🟨 今日からできる「3分振り返り術」
STEP1：できたことを3つ書く
小さなことでOK。
STEP2：課題を1つに絞る
課題が多いと改善が進まないため、必ず「ひとつ」。
STEP3：来週の行動を1つ決める
例：
・報連相は午前と夕方の2回にまとめる
・チェックリストを作る
・作業前に“作業の順番”を書く
🟪 まとめ：振り返りは「成長を見える形」にする最強の習慣
上司が見ているのは、派手な成果ではありません。
毎週、少しずつ行動が変わっているかどうかです。
3分の振り返りを続けるだけで、
仕事の質が安定し、信頼が積み上がっていきます。
焦らず、一つずつ進めていきましょう。
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出典・脚注
・経済産業省「社会人基礎力に関する研究会報告書」（2006）
・METI「人生100年時代の社会人基礎力」（2020）
・ハーバード教育大学院「メタ認知研究レビュー」（2018）
・厚生労働省「職場コミュニケーション改善事例集」（2022）