
こんにちは!
「びじたまアカデミー」学長のbochanです。
前回は「成果とプロセスを両方語れる人」について学びました。
今回はその成果を“上司に安心して任せてもらう力”に変えるためのテーマ、
「報連相(ほうれんそう)」の質についてお話しします。
💡導入:ちゃんと報告してるのに、なぜか信頼されない?
「言われたことはやってるのに、“報告が足りない”って言われる…」
「タイミングが悪いって注意されるけど、いつ伝えればいいの?」
――真面目にがんばる新社会人ほど、こんな壁にぶつかります。
多くの人が誤解しているのは、
「報連相=まめに連絡すること」
ではない、ということ。
信頼される人は、“報連相のタイミングと内容”を最適化して、
上司の不安を先回りしています。
つまり、「情報を送る作業」ではなく、
“上司に安心を届けるコミュニケーション”*をしているのです。
🎯本質:上司が本当に知りたいのは「進捗」より「見通し」
新人がやりがちなのが、
「終わってから報告する」「聞かれたら答える」型。
でも、上司が本当に知りたいのは、
“今どうなっていて、これからどうなるか”という“見通し”です。
たとえば、進捗が70%のときに、
「この部分は順調ですが、A社の確認が遅れていて、完了が1日遅れそうです」
と伝えられると、上司は「助かる」「先に対応できる」と感じます。
一方で、完了後に
「実は少し遅れました」
と言われると、「もっと早く言ってくれれば…」と信頼を失います。
📖 経団連『若手社員白書2023』では、上司が新人に求める行動の第1位が
「進捗を早めに共有する力」
とされています。
また、経済産業省の『社会人基礎力(2006)』でも、
「前に踏み出す力(主体性)」と「考え抜く力(課題解決)」の両方が
信頼形成に直結するスキルとして定義されています。
つまり――
報連相の本質は、“先読み力×伝える力”の掛け算。
「終わった報告」ではなく「これからの見通し共有」こそが、
上司の安心と信頼を生みます。
📊 行動の違いフレーム:惜しい報連相 vs 信頼される報連相
| 観点 | 惜しい報連相 | 信頼される報連相 |
|---|---|---|
| タイミング | 終わってから報告 | 途中経過をこまめに共有 |
| 内容 | 結果だけ | 背景・理由・今後の見通しを含める |
| 目的 | 「言われたから報告」 | 「上司を安心させるために報告」 |
| 姿勢 | 完璧主義で抱え込む | 早めに共有・相談する |
| トーン | 事務的・短文 | 簡潔+相手が判断しやすい情報量 |
🔍 東京大学社会心理学研究(2017)では、
「困りごとを早く共有する人ほど、信頼・誠実・協調性が高いと評価される」
という結果が報告されています。
つまり、「早めの報連相=責任感の表れ」です。
🚀今日からできる!報連相の質を高める3ステップ
STEP1:「今の状況」を一言で伝える
「A社の確認待ちですが、こちらの資料は完成しています。」
→ まず“現状”を正確に伝える。推測より事実ベースが信頼を生みます。
STEP2:「次にどう動くか」を添える
「もし今日中に返事がなければ、B案で進める予定です。」
→ 上司は“判断材料”を欲しています。次の一手を明示すると安心します。
STEP3:「困っていること・相談したいこと」を素直に伝える
「少し方向性に迷っていて、5分だけ相談できますか?」
→ 完璧主義より“早めの共有”がチーム全体のリスクを減らします。
心理学的にも、「助けを求められる人」はチームで信頼されやすいとされています(※ハーバード・ビジネス・レビュー, 2020)。
💬まとめ:上司の本音は「早く教えてくれたら助かる」
上司は、結果よりも“途中の見通し共有”を重視しています。
どんなに優秀でも、黙っている人より、
「状況を早く伝えてくれる人」を信頼します。
焦らず、“安心を渡す報連相”を心がけましょう。
それが、信頼貯金を増やすいちばん確実な方法です。
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🧭まとめ
信頼される報連相は「安心を渡す報連相」。
結果ではなく、“見通しと早めの相談”が信頼をつくる。
出典・脚注(一次情報確認済)
- 経済産業省『社会人基礎力に関する研究会報告書』(2006)
- 一般社団法人 日本経済団体連合会『若手社員白書2023』
- 東京大学社会心理学研究室「早期共有が信頼形成に与える影響」(2017)
- ハーバード・ビジネス・レビュー『Help-Seeking Behavior and Trust in Teams』(2020)
- 厚生労働省「職場コミュニケーション活性化事例集」(2022)
- リクルートワークス研究所『若手社員の仕事観2024」
✏️ コメント(びじたまアカデミー)
「報連相=上司へのプレゼント」。
“早く・正しく・前向きに”伝える人ほど、信頼されるスピードが速くなります。
今日の小さな報告が、あなたのキャリアを大きく動かす第一歩です。