
🧠 まずは言葉の意味を整理しよう
AIを使いこなすための第一歩は、「プロンプト」という言葉の理解から。
専門用語が多く感じるかもしれませんが、以下の表を見ればスッキリ整理できます👇
| 用語 | かんたんな説明 | 
|---|---|
| プロンプト | AIに「してほしいこと」を伝える指示文のこと。例:「上司に送る報告メールを200文字で、箇条書きで作って」 | 
| 出力形式 | AIに「どんな形で答えてほしいか」を伝える指定。例:「表で」「箇条書きで」「見出しつきで」など。 | 
| テンプレート | 毎回使えるひな形(型)。同じ業務を繰り返す時に便利。 | 
| マークダウン※1 | 「#」「-」 | 
| RAG(ラグ)※2 | NotebookLMなどのように、自分の資料を読み込んで答えるAIの仕組み。正確性が高い。 | 
※1:マークダウン=文書を見やすく整理する軽い記法。
※2:RAG=Retrieval-Augmented Generation(検索+生成)。AIが手元資料を基に回答を作る仕組み。
💻 どこに入力するの?(初心者でも迷わないAIの使い方)
💬 ChatGPTの場合
- 画面下の入力欄にプロンプト(指示文)を入力(「Shift」+「Enter」で改行)
 - 「Enter」で送信
 - 結果がイマイチなら「もう少し短く」「箇条書きで」「表にして」と追い指示
 
💬 Gemini(Google AI)
- ChatGPTと同様にチャット欄に入力。
 - 要約・比較・アイデア出しが得意。
 - 「3つ挙げて」「表にして」など、数や形式を具体的に指定すると精度が上がります。
 
💬 NotebookLM(Google提供)
- 自分のPDF・Google Docs・URLをアップロード
 - チャット欄で「この資料を200字で要約して」と入力(「Shift」+「Enter」で改行)
 - 出力された要点をChatGPTに貼り付けて文章化するのもOK
 
💬 Canva(デザインAI)
- Magic Design:スライドやポスターを自動生成
 - Magic Write:キャッチコピー・文章を自動生成
 - Text to Image:挿絵やアイキャッチ画像を生成
 
📘 コツ:「伝えたいメッセージ」を先に決めてからCanvaに入力する。
→ “デザインの型”をAIが提案してくれます。
🔒 セキュリティ補足(とても重要)
AIツールを使うときは、機密情報・個人情報・社外秘資料を入力しないのが原則です。
- ChatGPTやGeminiの無料版では、入力内容が品質向上のために利用される場合があります。
 - 企業・自治体などで扱うデータは、社外秘を含まない情報だけにしましょう。
 - 有料版(ChatGPT Team/Enterprise、Google Workspace)では、学習利用を制限できます。
 
✅ ポイント:AIを「共有できる範囲の情報」で使う。
✅ 詳しくは:OpenAIデータ利用ポリシー
🧩 「プロンプト」の基本構造(これだけ覚えればOK)
AIへの指示文は、この5要素を意識すれば安定して良い結果が出ます。
これはOpenAI公式「Prompt Engineering Best Practices(2024)」にも通じる考え方です。
| 要素 | 内容 | 例文 | 
|---|---|---|
| 目的 | 何を達成したいか | 「上司に送る報告メールを作りたい」 | 
| 役割 | AIにどんな立場で答えてほしいか | 「あなたはプロのビジネスライターです」 | 
| 出力形式 | どんな形で答えるか | 「表で」「箇条書きで」「PREP法※3で」 | 
| 制約 | ルールや条件 | 「200文字以内」「専門用語を使わない」 | 
| 背景 | どんな状況・相手・目的なのか | 「相手は取引先。関係は良好」 | 
📋 コピペ用テンプレート
あなたは【役割】です。  
目的:【何を達成したいか】  
背景:【どんな相手・状況か】  
出力形式:【表/箇条書き/PREPなど】  
制約:【文字数・語調・禁止語など】  
不明点があれば、最初に3つ以内で質問してから出力してください。
※3 PREP法=「結論→理由→具体例→結論」で構成する書き方。
論理的で読みやすく、AIが出力する文章も整いやすくなります。
🚀 業務効率化に効くプロンプトテンプレート20選
AIを“検索ツール”ではなく“思考の相棒”に変える、実用テンプレ集です。
カテゴリごとにまとめています👇
🔹 1. コミュニケーション(メール・議事録)
- 謝罪メール:「〇〇様へ、□□の件についてお詫びします。原因△△、今後の対策□□。誠実で丁寧なトーンで。」
 - 依頼メール:「〇〇様へ、△△の依頼を□□日までにお願いするメールを作って。背景も一文添えて。」
 - 催促メール:「〇〇様へ、△△の進捗確認を丁寧に聞くメール。『お忙しいところ恐縮ですが』を必ず入れて。」
 - 日程調整:「〇〇様へ、会議候補日3つを提示するメール。所要1時間。」
 - 議事録作成:「以下のメモをもとに、決定事項/ToDo/次回アジェンダに分けて議事録を整理して。」
 
🔹 2. 情報収集・分析
- 市場動向:「△△業界の最新動向を3つにまとめてください。」
 - 競合比較:「A社とB社を機能・価格・強み・弱みで表にして。」
 - 要約:「以下の記事を500字以内で要約し、重要ポイント3つを箇条書きにして。」
 - データ分析:「以下のデータから読み取れる傾向と改善策を3つ挙げて。」
 
🔹 3. 資料・コンテンツ作成
- 企画書の骨子:「新プロジェクト△△の目次案を。目的・ターゲット・KPIを含めて。」
 - プレゼン構成:「△△テーマで15分プレゼンの構成案をスライドごとに作成。」
 - プレスリリース:「□□製品の発表リリースを作成。特長3点・価格・発売日を明記。」
 - ブログ構成:「△△テーマのブログ構成案。タイトル案を3つ提案して。」
 - SNS投稿:「〇〇サービスを紹介するX投稿を3パターン提案。」
 
🔹 4. アイデア出し・問題解決
- ブレスト:「□□の課題をコストゼロで解決するアイデアを10個出して。」
 - SWOT分析:「自社の強み・弱み・機会・脅威を整理。」
 - 反論想定:「この提案に対する反論と改善策を5つ挙げて。」
 - タスク分解:「□□プロジェクトを実行するためのタスクをWBS形式で。」
 
🔹 5. 自己啓発・その他
- 学習計画:「Pythonを3か月で学ぶ週ごとのスケジュールを作って。」
 - 1on1アジェンダ:「部下との1on1で使える質問項目を10個挙げて。」
 
🏆 特に効果が高い「業務改善テンプレ10選」
| テンプレ | 効果 | 
|---|---|
| 議事録作成 | 会議後15分→5分に短縮。行動につながる議事録が完成。 | 
| 依頼メール | 背景を明確にして伝達ミスを防止。 | 
| 要約 | 情報過多時代の時短スキル。3行で本質を掴む。 | 
| 企画書骨子 | 構成をAIに任せて人は精査に集中。 | 
| プレゼン構成 | “たたき台”を自動生成、準備時間を半減。 | 
| 競合比較 | 表形式で整理。立ち位置を明確に。 | 
| ブレスト | アイデア出しの壁打ち相手に最適。 | 
| タスク分解 | プロジェクトの全体像を一目で可視化。 | 
| 反論想定 | 提案書の説得力UP。 | 
| 催促メール | 人間関係を守りながら心理的負担を軽減。 | 
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🌈 次回(シリーズ最終回)
第6回|AIを“相棒”にする働き方・学び方(統合フェーズ:⑥使いこなせるぞ!)
AIと共に生きる時代に、
「AIが得意なこと」と「自分が得意なこと」を分けて、
“自分らしい働き方”を見つけるヒントをお届けします。
参考・出典
- OpenAI:Prompt Engineering Best Practices(2024)
 - Google Blog:Introducing NotebookLM
 - Canva公式:Magic Write/Magic Design紹介ページ
 - Google AI Studio(Gemini)公式ドキュメント
 - OpenAI:データの使用とプライバシー方針
 
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