こんにちは、「びじたまアカデミー」学長のびじたまです。
これまでの連載では、
クリティカルシンキングの基本姿勢として
- 目的は何かを考える
- 思考の癖があることを前提に考える
という2つの大切な心構えを紹介しました。
今回は最終回。
これらを実際に日常や仕事で活かすために欠かせない力、
「問い続ける」についてお話しします。
なぜ「問い続ける力」が必要なのか?
クリティカルシンキングは、
「なぜ?」
と問い続けることで
物事の本質に迫る思考法です。
この問いを止めないことが、
思考を深め、
より良い答えや新しい発想につながります。
私自身、
新人の頃は、
上司の指示や目にした情報をそのまま受け入れるタイプでした。
ポジティブに言えば「素直」ですが、
仕事ではこれが思考停止となり、
質の向上を妨げます。
部下を持つようになってから、
彼らの企画書や報告書を見て
「なぜ?」
「どうして?」
と問いかける重要性を痛感しました。
「なぜこの表現にしたの?」
「どうしてこのデータを使ったの?」
こうした問いかけによって、
本人も気づいていなかった抜け漏れや無駄が浮かび上がります。
「問い」はまさに
思考の迷路から抜け出すための道しるべ
なのです。
「問い」を続ける3つのステップ
1. 「本当に?」と疑う
誰かの発言や過去のやり方を鵜呑みにせず、
「本当にそうか?」と
一度立ち止まる習慣を持ちましょう。
具体例:会議の場
- 思考停止:
「部長が言ったから、
このやり方で間違いないだろう」 - 問い続ける:
「部長はなぜこのやり方を提案したのか?
他により良い方法はないか?」
2. 「それって誰が決めたの?」とルーツを探る
会社や学校のルールには、
「昔からそうだから」という理由だけで続いているものも多くあります。
具体例:社内フロー
- 思考停止:
「この書類はこの部署の承認が必要だから、仕方ない」 - 問い続ける:
「誰が、何のために決めた承認なのか? 今も必要か?」
3. 「他には?」と選択肢を広げる
一つの答えで満足せず、
他の可能性も探ってみましょう。
具体例:企画立案
- 思考停止:
「このアイデアが一番良さそうだ」 - 問い続ける:
「他に選択肢は? このアイデアの弱点は?」

今日のミニワーク
今日一日を振り返って、
自分に次の問いを投げかけてみましょう。
- 今日やった仕事や勉強の目的は何だったか?
- 判断に思い込みはなかったか?
- 「本当に?」と自分に問いかけた瞬間はあったか?
この3つの基本姿勢と
「問い続ける力」を組み合わせれば、
あなたの考える力は確実に成長します。
それは大学生活、
社会人生活での学びにも
大きな武器となるでしょう。
本記事のまとめ
- 「問い続ける力」は、
思考停止を防ぎ、
より良い選択肢や新しい発想を生む。 - 3つの問い方を習慣にするのが効果的:
- 「本当に?」と疑う
- 「それって誰が決めたの?」とルーツを探る
- 「他には?」と選択肢を広げる
- この力は、
仕事や勉強だけでなく、
人生のあらゆる場面で役立つ。
今回で
「クリティカルシンキングの基本姿勢」シリーズは終了です。
ぜひこれらの姿勢を、
今日から少しずつ実生活に取り入れてみてください!
次回予告|効率的な仕事のやり方
次回からは
「効率的な仕事のやり方」
をテーマにお届けします。
クリティカルシンキングで培った
「目的を考える」「問い続ける」力を活かして、
時間の使い方や
優先順位の付け方、
集中力の高め方など、
大学生や新社会人がすぐに実践できる効率アップの
具体的なコツをわかりやすく解説します。
忙しい毎日をより充実させ、
主体的に動くための思考法と働き方のヒントをお楽しみに!